20日付のメトロ・ニューヨークによると、ニューヨーク州および市は19日、米最大手の小口貨物輸送会社ユナイテッド・パーセル・サービス(UPS)が非課税のたばこを違法に州内に配送していたことに対し、罰金および損害賠償金の支払いを求めマンハッタン区の連邦地方裁判所に提訴した。
インディアン特別保有地内のたばこ店から発送された非課税のたばこは68万3千カートン以上になるという。裁判の冒頭陳述で、市の代理人弁護士リリア・トソン氏は「UPSは、大量の非課税のたばこの配送について度重なる警告を受けながら、これを無視していた」とし、罰金および損害賠償金として8億7200万ドル(約887億円)以上の支払いと、UPSが法を順守しているかどうかを確認する監督官を指名することを求めた。
これに対し、UPSの弁護士キャリー・コーヘン氏は「原告の申し立ては、UPSがたばこを違法に配送していたことを認識していたと証明する証拠に欠いている」と主張。「損害賠償金額がおよそ1億8千万ドル(約183億円)になる可能性については示唆されたが、これほどの金額になることは知らされていなかった」と反論した。