21日付のCBSニューヨークによると、大統領選共和党候補で実業家のドナルド・トランプ氏は、同日夜に放送されたFOXニュースの政治番組内で、ニューヨーク市警察(NYPD)による職務質問法「ストップ・アンド・フリスク」を全米で導入することを支持する考えであることを明らかにした。
オハイオ州クリーブランド市の公会堂で行われた市民との集会が中継され、「大統領として、どのように黒人が多く住む地域での犯罪を抑止するか」と質問された同氏は、「ストップ・アンド・フリスクを導入する。ニューヨークでは非常に大きな効果をもたらした」と答えた。
これに対し、ラジオ局WCBS880の番組に出演したビル・デ・ブラシオ市長は、「トランプ氏は市の歴史について無知かあるいは嘘を付いている。甘やかされて育った裕福な彼と黒人との間には何の接点もなく、黒人が多い地域での生活経験もない」とし、「彼の提案は現在の極めて不安定な状態を悪化させるだけ」と批判した。
ストップ・アンド・フリスクは、警官が不審に思った人物なら誰にでも職務質問や所持品検査を行うことができたが、2013年に連邦地方裁判所により違憲と判断されていた。