不明者多数、捜索態勢拡充

Published by
共同通信
石川県輪島市の土砂崩れ現場=4日(共同通信社ヘリから)

 石川県で最大震度7を観測した能登半島地震は5日、発生から5日目となった。死者は84人に上り、安否不明者は170人以上。輪島市では40件以上の生き埋め情報があり、被害はさらに増える恐れがある。自衛隊は約4600人に態勢を拡充。甚大な被害となった輪島市と珠洲市を中心に、警察や消防と連携して安否確認や捜索を急ぐ。

 安否不明者は輪島市が93人、珠洲市が68人と両市が突出しており、高齢者が多い。県内の集落で孤立状態なのは少なくとも約780人。ただ輪島市で孤立している14地区分の人数は集計できていない。

 10カ所以上が土砂崩れで寸断されている国道があるなど物資搬送の状況も正常化には遠い。自治体側からは食料の不足だけでなく「医療機関の運営に必要な資材が届いていない。高齢者施設に必要な機材も足りない」との声が上がっている。

 石川県内では4日時点で、約370の避難所に約3万3千人が避難している。インフラも深刻な被害を受けており、約3万戸が停電し、13市町の約8万戸で断水が起きている。トイレなどの衛生面の懸念も出ている。