22日付のエーエム・ニューヨークによると、マンハッタン区の地方検事局は同日、同区ミッドタウンにある骨董品店で違法に販売されていた450万ドル(約4億5100万円)相当の象牙を押収したと発表した。押収量は、ニューヨーク州史上最大だという。
象牙販売許可を受け2007年から営業していた、同区西57丁目のメトロポリタン・ファイン・アンティークの共同経営者アービング・モラノ被告(46)と兄のサミュエル被告(48)は、14年の新規制施行後、許可証を更新していなかったにもかかわらず、無免許で象牙の販売を続けていた。15年11月に、州環境保全局(DEC)の覆面捜査官が同店を訪れ、店員がマンモスの歯でできていると説明した彫刻を2千ドル(約20万円)で購入し検査したところ、象牙であることが判明した。捜査官らが再び訪れて店内を捜索したところ、120以上の象牙が見つかった。
被告らは、野生生物の違法商品化の罪で起訴された。押収された象牙は、17年8月の世界象の日に、DECにより粉砕処分される。
南アフリカ・ヨハネスブルクで開催中のワシントン条約締約国会議で、米国は各国での象牙の国内取引禁止を求めている。