がれき隠す雪、救助阻む

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共同通信
大規模な火災のあった石川県輪島市の「輪島朝市」付近で捜索活動を行う消防隊員ら=8日午後4時35分

 能登半島は8日、本格的な降雪に見舞われた。倒壊した住宅では、雪に隠れたがれきやぬかるんだ足場と格闘しながら救助隊が活動を続けた。雪に慣れているはずの被災者も「普段なら問題ないのに」とため息を漏らす。疲労をにじませ、黙々と自宅の応急手当てに追われた。

 土砂崩れでつぶれた住宅に取り残された人がいるとみられる石川県穴水町の現場は、くるぶし付近まで白く覆われ、全容が見えない救助活動となった。時折現れる日差しは雪を解かし、足元をぬかるませた。

 地震後初の積雪となった同県志賀町では、堀岡実さん(58)が「雪だけなら問題ないのに、こんな状況で片付けとは」とやるせない表情で雪かきをしていた。