医師の男、起訴内容認める

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共同通信
ALS患者嘱託殺人事件の裁判員裁判初公判が開かれた京都地裁の法廷=11日午前

 京都市で2019年、筋萎縮性側索硬化症(ALS)の女性患者からの依頼に応じ殺害したとして、嘱託殺人罪などに問われた医師大久保愉一被告(45)は11日、京都地裁(川上宏裁判長)で開かれた裁判員裁判初公判で起訴内容を認めた上で、女性患者の「願いをかなえるために行った」と述べた。

 大久保被告はSNSで「安楽死」を肯定する持論を展開していたとされる。

 共謀したとして起訴された元医師山本直樹被告(46)に対する京都地裁の昨年12月の判決は、大久保被告が事件を主導・立案したと認定。山本被告は懲役2年6月の判決を受け、今月4日に控訴した。

 起訴状などによると、大久保被告は山本被告と共謀し19年11月30日、ALS患者林優里さん=当時(51)=の自宅マンションで、林さんの嘱託を受け胃ろうから薬物を注入。搬送先の病院で急性薬物中毒により死亡させたとしている。林さんと安楽死を巡るやりとりを重ねていたとされる。

 大久保被告は11年に山本被告の父靖さん=同(77)=を殺害したとする殺人罪などにも問われている。