4日付のゴッサミストによると、ニューヨーク市内での犯罪発生件数は減少しているものの、警官に対する暴行事件が増加していたことが、市警察(NYPD)が3日に発表した報告書により明らかになった。
今年1~9月までの間に、職務中の警官が暴行を受ける事件が995件起きており、昨年同時期の800件と比較すると23%増加した。NYPD本部で3日に行われた記者会見でビル・デ・ブラシオ市長は、NYPDを9月に辞職したビル・ブラットン前本部長が推進していた、軽微な犯罪を徹底的に取り締まることで凶悪犯罪を抑止できるとする「割れ窓理論」や連邦裁判所により違憲と判断された職務質問法、「ストップ・アンド・フリスク」から転じて、軽微な犯罪での逮捕を減らし、より多くの重大犯罪の検挙を目指した「適切な警察活動」を行ったことが、市の犯罪率低下につながったと称賛した。また、ダーモット・シア副本部長は、警察が暴力犯罪の取り締まりに集中していることが、警官への暴行につながっているとの見解を述べた。
市では今年に入ってから職務中の警官の死亡は確認されていない。