のと鉄道、被災で代替バス検討

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共同通信
のと鉄道の穴水駅で、地面から浮き上がった線路=13日午後、石川県穴水町

 能登半島地震で被災し、全面運休している第三セクター「のと鉄道」(石川県穴水町)の中田哲也社長(61)が13日、共同通信のインタビューに応じ、バスでの代替輸送を検討していると明らかにした。主に通勤・通学の定期利用客のために、被害が少なかった一部区間の運行再開も念頭に「一日でも早い復旧を目指す」と意欲を示した。

 全面再開のめどは立っていないという。のと鉄道は、乗客の7割が通勤・通学利用だと説明。「まずはバスを使った輸送計画を早急に作りたい。高校の授業が再開するのに合わせて動きたい」と話した。

 一方、地震の影響で道路が壊れ、迂回路などでの渋滞で定時運行できない可能性がある。相次ぐ地震で二次災害の恐れもあり「やれるところから着手したいが、どんなバス輸送の在り方がいいか見通せない」と述べた。

 中田社長は、車両が留め置かれている七尾―能登中島(同県七尾市)の一部区間での運行再開を模索している。バスと鉄道の組み合わせは「まだ仮定の話だが、検討する必要がある」と述べた。

インタビューに答えるのと鉄道の中田哲也社長=13日