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共同通信
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横浜地検の独自捜査により犯人隠避教唆罪で起訴された元弁護士の江口大和氏(37)=有罪確定=が、取り調べで黙秘権を侵害され、侮辱されたなどとして国に損害賠償を求めた訴訟の口頭弁論が18日、東京地裁であり、担当検事が「ガキ」と発言した取り調べの録音・録画映像が法廷で再生された。閉廷後、原告弁護団は映像を動画サイト「ユーチューブ」に一般公開した。
事件の刑事裁判以外で録音・録画の中身が明らかになるのは異例。弁護団によると、刑事事件で開示を受けた証拠は目的外使用が禁じられているが、民事裁判ではそうした規定はない。弁護団は「取り調べが適正に行われているか実態を見てほしい」としている。
訴訟では地裁の勧告を受け国側が約2時間20分の映像を証拠として提出。この日は江口氏への尋問の中で計約13分の映像が流された。検事は黙秘を続ける江口氏に「お子ちゃま発想」「うっとうしいだけ」などと発言。江口氏は閉廷後に記者会見し「サンドバッグのように一方的に罵詈雑言を浴びせ続けられ、精神的な拷問だった」と振り返った。