復旧へふるさと納税39億円

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共同通信
能登半島地震の発生から3週間となった石川県輪島市の「輪島朝市」周辺に手向けられた花束=22日午後

 ふるさと納税を利用して、能登半島地震の復旧を後押しする動きが活発だ。仲介サイトの主要3社に集まった返礼品のない寄付金の合計額は22日正午時点で約39億円。被災自治体の事務負担を減らすため、別の自治体が代わりに寄付を受け付ける「代理寄付」も広がる。過去の災害で被災した自治体が、今度は支援側に回っている。

 仲介サイトの「ふるさとチョイス」「さとふる」「楽天ふるさと納税」は、地震発生の翌日から手数料を取らず返礼品もない災害支援寄付の受け付けを始めた。

 ただ、復旧作業に専念したい被災自治体にとっては、ふるさと納税を受け取る事務作業は負担。そこでふるさとチョイスを運営するトラストバンク(東京)は熊本地震を機に、別の自治体が業務を肩代わりする代理寄付の仕組みを業界で初めて導入。サイトを介し寄付した場合、税額控除に使う受領証明書の発行などを支援自治体が肩代わりし被災地には寄付金だけを渡している。

 ふるさとチョイスでは能登地震で被災した石川、富山県の計21自治体に対し全国107自治体が業務を代行している。