19日付のエーエム・ニューヨークによると、低所得者層のニューヨーク市民に対し、メトロカードを半額で提供するプログラムに賛同する市議会議員らが同日、ビル・デ・ブラシオ市長に共同で提案書簡を提出した。これまで、民間などの団体は、市に対して働きかけてきたが、いよいよ行政が動き出す。
提案に賛同したのは、市議会の過半数となる27人の議員と、レティシア・ジェームス市政監督官やスコット・ストリンガー会計監査官ら市職員の幹部を含む26人の支援者。書簡では、「市民の4人に1人は生活に困窮しており、通勤や通学のための交通費が払えない状態にある」とし、「費用を市の来年度予算から捻出してはどうか」と進言している。
同案で支援の対象となるのは、連邦政府が定める貧困レベルを下回る収入で暮らす18~64歳の市民。特定非営利活動法人、コミュニティ・サービス・ソサエティー(CSS)によると、約80万人が対象で、年間に2億2千万ドル(約230億円)の費用がかかるという。
この提案を受け、市は「MTAの予算繰りは大変厳しく、追加費用については即答できないが、運賃設定の課題の1つとして検討する」と返答している。