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共同通信
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能登半島地震の影響により北陸から関東、近畿、中国地方など21府県で約1万6千基のエレベーターが停止し、計14件の閉じ込めが発生したことが24日、国土交通省などへの取材で分かった。広域の揺れに伴うインフラへの影響を示した形。大半は地震の揺れを感知して自動で停止、9割以上が5日までに復旧した。国交省によると、閉じ込めは石川県で7件のほか、愛知県と大阪府で各2件、群馬、新潟、富山各県で各1件が確認された。
建物の高層化に伴い、エレベーターは人の移動や物資の搬送に必要なインフラとなっている。二次被害を防ぐため、地震の強い揺れを感知すると自動で停止。故障していなくても復旧には原則、保守会社の点検が必要となる。
2018年6月の大阪北部地震では11府県で約6万3千基が停止し、閉じ込めは約340件発生。復旧の遅れが問題となった。国交省はこれを受けて19年に保守会社に緊急時の態勢強化を要請していた。
元日の地震発生で企業や官公庁などが休みで利用者が少なく、閉じ込めが14件にとどまったとみられる。