Published by
共同通信
共同通信
富士山麓にある静岡県御殿場市の国立ハンセン病療養所に入所する元患者の男性(88)が自室ベランダで撮影した写真が群馬県草津町の療養所で展示されている。男性と交流するボランティア団体が企画した。「見つめてきた景色を感じてほしい」。差別や偏見が残る社会に問題提起を続ける。
男性は御殿場市の国立駿河療養所で50年以上、暮らす杉浦さん。差別や偏見があるため、名字のみを公開している。写真は生きがいの一つで、かつて療養所の写真クラブに所属した。
長野の上高地や京都を訪ね、風景をカメラに収めた。富士山に向けシャッターを切る際は「晴天ではつまらない」と思い、霧や雲がかかるさまざまな表情を捉えてきた。