24日付のゴッサミストによると、収穫期を迎えているハドソンバレーのリンゴが今年は不作だという。これは、この春の受粉時に、北極からの冷たい風が吹き荒れたせいである。
「実がなっているだけでも幸運」というのは、マンハッタン区から車で1時間北、ホープウェル・ジャンクションにあるフイッシュキル農園のジョッシュ・モーゲンソーさん。リンゴは例年の4、5割の出来だという。春の冷たい風で樹木が弱っているところに、夏の水不足や虫害がさらに追い打ちをかけ、「数年来の不作」になった。
さらに車で1時間北、フィッシュキルにあるウィクロー果樹園のフレッド・ウィクローさんは、「リンゴは6、7割。モモは全滅だ」と嘆く。「春は寒かったし、雨も降った。そんな気候で受粉に欠かせないミツバチの活動が鈍った」のが原因だという。
両園とも、来年の作柄は平年並みに戻ると予想し、豊作の可能性すらあるとして、積極的に剪定作業を行っている。とはいえ、天候に左右されるのが農業。地球温暖化の影響もあり、このところ天候は不安定。今年のような状況が繰り返されないとは限らない。
モーゲンソーさんは、「野菜の栽培や養鶏で、収入源を多様化して対策している」という。