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共同通信
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東京五輪・パラリンピックを巡る汚職事件で、大会スポンサー企業などから計約1億9800万円の賄賂を受け取ったとして、受託収賄罪に問われた大会組織委員会元理事高橋治之被告(79)の第3回公判が31日、東京地裁であり、弁護側が冒頭陳述で無罪主張の理由を説明した。被告にはスポンサー企業を募るなどの具体的な職務権限はなく、提供された資金は民間同士の取引の対価だとした。
検察側は昨年12月の初公判で、高橋被告は組織委会長だった森喜朗元首相(86)からマーケティング担当理事としてスポンサー集めなどを任され、組織委に働きかける権限があったと述べた。
弁護側は31日の冒陳で、森氏の供述調書などを見ても、いつ、どのような手続きでスポンサー集めを任せたのか、明らかにする証拠はないと強調した。高橋被告は理事就任当初、自身をマーケティングのトップに据える構想を組織委側に提案したものの却下され、マーケティング業務の決裁ラインにも加えられなかったと指摘。理事は名誉職的なもので、権限は与えられていないと認識していたとした。