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共同通信
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【ブリュッセル共同】欧州連合(EU)は1日、緊急の首脳会議をブリュッセルで開き、500億ユーロ(約7兆9千億円)のウクライナ向け支援を盛り込んだ2021~27年のEU中期予算見直しに合意した。ミシェル大統領が明らかにした。全会一致の決定が求められる中、予算見直しに反対してきたハンガリーのオルバン首相が容認に転じた。
米国が現在の支援の規模を維持できるかどうか不透明な中、欧州が巨額支援に合意したことで、ロシア侵攻が続くウクライナにとっては大きな後押しとなりそうだ。合意した中期予算の見直しは、欧州議会の承認が必要となる。
ミシェル氏は「ウクライナに対する長期的で安定的な資金が確保される」と述べた。オンラインで参加したウクライナのゼレンスキー大統領は「ウクライナが耐え、欧州が耐えるという明確なシグナルだ」と述べ謝意を表明した。
EUはオルバン氏の強権化策などを理由にハンガリー向け補助金を一部凍結してきたが、今回の合意文書に将来的な凍結解除拡大に望みをつなぐ文言を盛り込むことで合意。欧州委員会が毎年のウクライナ支援の現状について報告することなどでも合意した。