今年秋にはリノベーションを終え、最新の書籍検索システムを導入したニューヨーク公共図書館(NYPL)のハイテク化が止まらない。各メディアが伝えた。
NYPLが、「SimplyE」というアプリケーションで書籍貸し出しの最先端をいくことはあまり知られていない。このアプリでは、30万冊ものEブックが無料で楽しめる。アプリは、当初アップルストアとアンドロイド版のみだったが、今はアマゾンのキンドルにも対応している。もちろん、本をオンラインで借りるには、NYPLの会員であることが条件だ。
1895年に創立されたNYPLは、図書や映像など5300万点のコレクションを誇る全米一の公立図書館と知られる。研究や調査用の重要な文書や資料も多数所蔵し、長い歴史をもつことで有名だが、古い体制で、“時代遅れな代物”にならず、積極的にデジタル化を推し進めている。
NYPLのトニー・マークス館長は、「今後もEブックを中心に増やしていく方針」と述べている。「ニューヨーカーたちの現代におけるニーズに合ったサービスを提供していきたい」と抱負を語る。
「紙」がなくなっていくと言われる時代に、図書館の立ち位置や課題も変化していくようだ。