前橋市長に野党系小川氏

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共同通信
前橋市長選で初当選を決め、花束を受け取る小川晶氏=4日夜、前橋市

 任期満了に伴う前橋市長選は4日投開票の結果、無所属新人で野党系の元群馬県議小川晶氏(41)が、4選を目指した無所属現職山本龍氏(64)=自民、公明推薦=を破り初当選を果たした。前橋市初の女性市長となる。前回選で分裂した保守層の一部を取り込み、一騎打ちを制した。自民党派閥の政治資金パーティー裏金事件の影響も追い風になったとみられる。

 投票率は39.39%で、前回を3.77ポイント下回った。

 小川氏は立憲民主、国民民主両党を支持する連合群馬の推薦や共産党系の市民団体の支援を受け市政刷新を主張。子育て支援施策の拡充などを訴え、無党派層も含めて幅広い支持を得た。

 山本氏はデジタル技術を活用した街づくりといった3期12年の実績を強調。山本一太県知事や日本維新の会の県議らも支援に回り、組織戦を展開したが、届かなかった。

 市によると、女性が市長に就くのは1892年の市制施行後初めて。小川氏の任期は28日から。

 2020年市長選は出馬した6人のうち、山本氏を含む3人が自民党籍を持ち、保守分裂選挙となった。