税金から5百万ドル以上 市長の弁護士費用に

 8日付のニューヨーク・ポストによると、ビル・デ・ブラシオ市政権に対し進められている複数の捜査の弁護士費用に、ニューヨーク市は税金から540万ドル(約5億6700万円)以上を費やしていることが、市当局の7日の発表により明らかになった。
 米連邦捜査局(FBI)および市警察(NYPD)は、市長が設立し既に解散した非営利団体、キャンペーン・フォー・ワン・ニューヨーク(CONY)への高額寄付者に対し、市長が便宜を図った疑いを中心に捜査を続けている。同団体は、労働組合や民間企業、個人などから400万ドル以上の寄付を受けていたが、寄付者の多くは市との間に利害関係を持っていた。
 セントラルパークの馬車廃止を求めていた動物保護団体から寄付を受けていた市長は、公約の1つに馬車廃止を挙げていた。また、CONYに10万ドルの寄付をしたゴミ袋製造業者は、後に600万ドルの請負契約を市と結んでいる。
 2013年の市長選挙運動や14年のニューヨーク州議会上院議員選挙に出馬した民主党候補のための寄付集めについても、当局による捜査が進められているが、市長は8月、これらの弁護士費用は市長の選挙資金から支払っていると説明した。

2013年の市長選で演説するデ・ブラシオ市長(photo: Kevin Case)

2013年の市長選で演説するデ・ブラシオ市長(photo: Kevin Case)