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共同通信
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【アンタキヤ(トルコ南部)共同】トルコ・シリア大地震から6日で1年。5万3千人以上が死亡したトルコでは今なお70万人がコンテナ式の仮設住宅で避難生活を続け、生活再建の道は遠い。エルドアン大統領は復興のスピード感を強調。復興住宅の建設を進め、計画の1割超を完成させ住民への引き渡しを始めた。
トルコ南部ガジアンテプ県ヌルダーの2万人が暮らすコンテナ村で雑貨店を開いたムスタファ・カイナルさん(57)は「生活は厳しい。ベッドにネズミが入ってくる。雨漏り、トイレの水漏れもある。借金があるので、2~3年はここで暮らすことになりそうだ」と肩を落とした。
内務省によると、昨年2月の地震は南部11県への被害を中心に、1400万人に影響を及ぼした。復興住宅38万9千戸の建設計画のうち、4万6千戸が完成し、2月中に被災者に引き渡される見通しだ。
エルドアン氏は4日、復興住宅の引き渡し式典で演説し「われわれは最後の1人が復興住宅に入居するまで休むことはない。トルコは『世紀の災害』を急速に癒やしている」と述べた。