NY州が差別通報窓口を開設 バイアスクライム・ホットライン

 15日付のNBCニューヨークによると、ニューヨーク州のアンドリュー・クオモ知事は同日、大統領選挙後に急増している反ユダヤ主義や人種差別を表す落書き、学校でのいじめ、そのほかの憎悪犯罪(ヘイトクライム)などに対処するため、通話無料の「バイアスクライム・ホットライン」を開設したと発表した。
 電話番号「1-888-392-3644」では、偏見や差別に関する嫌がらせや落書きなどを発見した場合や実際に被害を受けた州民からの連絡を、平日午前9時~午後5時まで受け付ける。知事は、「脅しや差別行為があれば、誰もが安心して暮らせるよう大小にかかわらず調査する」と述べた。
 選挙後、州内ではこれまでに、サフォーク郡の学校で複数の生徒が当選したトランプ氏のスローガン「壁を作れ(build a wall)」を繰り返し叫んだり、マンハッタン区グリニッチビレッジのアパートの壁やブルックリン区の歩道に、ナチスドイツのシンボルである鉤十字(スワスティカ)が落書きされるといった事件が報告されている。
 こうした事態を受け、トランプ氏は13日に出演したテレビ番組「60ミニッツ」で、「嫌がらせや器物損壊行為を行う者は、直ちに止めるように」と呼び掛けた。
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