9.11記念博物館が赤字   資金繰りに課題

20日付のニューヨーク・ポストによると、9.11メモリアルと昨年開館した記念博物館の初年度事業収支が赤字となったことが、このほど明らかになった。
かつてツインタワーが建っていた跡地に開館した両施設には、合計で約1億ドル(約110億円)の建設費用がかかっているが、初年度の博物館収入は約8700万ドル(約96億6千万円)にとどまった。国や各機関などから約1700万ドル(約18億9千万円)の助成金を受けているほか、入場券や物品の販売などが含まれるという。
2014年には、約7.3億ドル(約810億2千万円)あった資産は、約7億ドルまでに下がったが、職員のマイケル・フライザー氏は「これには減価償却費など実際の支出ではない項目が含まれており、赤字運営に陥っているわけではない」と述べた。
また、この1年で職員の数を増やしており、これを受けて人件費も大幅に増加している。さらに、ニューヨーク市警察(NYPD)の警官のほかにも警備会社を雇っており、出費がかさむという。
今年2月には、助成金を2500万ドル(約27億8千万円)に引き上げる議案が議会下院で可決されたが、年末までに上院で可決されなければ、無効となる。

5-1