1日付のエーエム・ニューヨークによると、ブロンクス区で3年前に起きた列車脱線事故で、ニューヨーク州都市交通局(MTA)のメトロノース鉄道(MNR)が適切な予防措置を取っていなかったとして、居眠りをして事故を起こした列車の操縦士が同日、MTAを相手取り、マンハッタン区の連邦裁判所に訴えを起こした。
国家運輸安全委員会が作成した報告書によると、操縦士のウイリアム・ロックフェラーさんは2013年、マンハッタン区に向かう列車を運転していたところ居眠りし、時速30マイルに減速するべきカーブに時速82マイル(約132キロ)で突入して列車を脱線させた。この事故により、4人が死亡、61人が負傷した。ロックフェラーさんは、睡眠時無呼吸症候群に悩まされており、事故の2週間前に告げられた勤務スケジュールの変更により、これが悪化したと主張している。
ロックフェラーさんは、MNRが、自動的にブレーキをかけることができる列車制御システムを導入しておらず、合理的に安全な職場を提供することを怠り、また、この事故により心身外傷後ストレス障害と左肩に回復不能の障害を負ったとして1千万ドル(約11億4千万円)の損害賠償を求めている。