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共同通信
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【ワシントン共同】米大統領選の共和党候補指名争いで、トランプ前大統領がサウスカロライナ州予備選も制した。地元で敗北したヘイリー元国連大使は、それでも撤退を否定。米国の政治学者たちは「既に勝負あり」と口をそろえるが、トランプ氏への根強い懸念を背景に、党の一部に論戦継続を支持する声があるとの見方を示す。
ヘイリー氏は、なぜ戦い抜くことにこだわるのか。サウスカロライナ州にあるファーマン大のブレント・ネルセン教授は、民主党の指名候補に81歳のバイデン大統領が確実視される中、11月の本選で「勝てるのは自分だと有権者に理解させたい」との見方だ。ヘイリー氏は52歳と若い。
トランプ氏が不規則な言動を繰り返す中、ヘイリー氏が「党の良心」を体現する形で「トランプ氏に責任ある発言をさせるため」に論戦を続けているとも指摘した。
通常、敗色濃厚になれば資金が集まらず、撤退を余儀なくされるが「ヘイリー氏はそうなっていない」とネルセン氏は驚く。「大口の献金者たちも選挙戦を続けたいと考えている」と話した。