Published by
共同通信
共同通信
能登半島地震で甚大な被害を受けた石川県珠洲市で26日、倒壊などによる二次被害が懸念される建物の緊急公費解体が始まった。市中心部の住宅で、道路側に傾いていた。作業に立ち会った住民は思い出の品を集め、「市には早く解体してほしいと頼んでいたが、残念だ」と声を落とした。
被災建物を自治体が所有者に代わって公費で解体する制度はあるが、手続きに一定の時間がかかる。市は危険性が高い場合は、緊急措置として所有者の同意を得て解体する方針で、今回の住宅は近くを通行する人が巻き込まれる恐れがあった。
住民の佐藤敬子さん(72)は、ひな人形などを手に取り「筆舌に尽くしがたい気持ちだ」と惜しんだ。