12日付のニューヨーク・ポストによると、ニューヨーク市消防局(FDNY)は女性消防隊員がさらに活躍できるような組織づくりに向けて、消防署内に女性専用トイレを増設するなど、計画をいっそう拡大すると発表した。
計画は、向こう3年間で、市内47カ所の消防署に女性専用トイレや更衣室などを設けるというもの。消防隊員は圧倒的に男性が多いこともあり、消防署にはこれらの施設がほとんどなく、これまで十分な職場環境が整っていなかった。そのため、3年前に約4700万ドル(約54億円)をかけ、女性職員専用施設を増やすなどの案が挙がっていた。
市は、2002年より約7700万ドル(約89億円)かけて、既に市内214の消防署のうち98カ所で同様の取り組みを実施しており、今回の計画によって充実させる意向だ。
FDNYのダニエル・ニグロ局長は、「女性専用の施設は必要不可欠」と述べ、また、市議会のリズ・クローリー議員も、「女性隊員たちのさらなる活躍に向け、この計画は必要」と話した。
現在、FDNYに所属する消防隊員約1万人のうち、女性はわずか58人。次回の消防士採用試験には、約200人の女性が出願しているという。