4日付のニューヨーク・タイムズによると、ニューヨーク市警察(NYPD)のジェームス・オニール本部長は同日、ブルックリン区で行われた記者会見で、昨年市で起きた発砲事件の数が記録的に減少していたと発表した。
1990年代に、市では年間平均5千件の発砲事件と2千件の殺人事件が起きていたが、その後徐々に減少し、昨年は20年以上ぶりに発砲事件の数が1100件を下回った。2016年に起きた発砲事件の数は、15年の1138から998件に減少し、1993年以来最低となった。殺人事件の数は、15年の352から335件に減少し、最も少なかった14年の333件とほぼ同じだった。
NYPDは、15年に犯罪を追跡し撲滅するためのコンピューター制御システムを導入して犯罪撲滅に取り組んできたが、昨年9月に就任したばかりの本部長は、減少の理由は、NYPDが同本部長の方針である重大犯罪の取り締まりに焦点を当て、地域住民との関係修復に力を入れたことによるものだと主張した。
犯罪発生数の減少は全米でみられ、米連邦捜査局(FBI)の追跡によると、15年の10万5921から10万1606件へと4.1%減少していた。