ICC、プーチン氏の追及継続

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共同通信
ニューヨークの国連本部で取材に応じる赤根智子氏=2023年12月(共同)

 今月就任した国際刑事裁判所(ICC)の赤根智子所長(67)は18日までに、裁判所があるオランダ・ハーグで共同通信の単独インタビューに応じ、ウクライナ侵攻に絡む戦争犯罪容疑で自身らが1年前に逮捕状を出したロシアのプーチン大統領について、刑事責任を決して逃れることはできないとの認識を示した。今後も追及を続ける構えで「法の支配」の実現に強い決意を表明した。

 赤根氏は11日、日本人として初めてICC所長に就任した。プーチン氏に関し、悪事を行えば必ず報いを受けるとの中国古典の言葉を引用し「天網恢々疎にして漏らさずということだ」と述べた。

 ロシアはICCに加盟しておらず身柄の引き渡しは現実的でない。ただ逮捕の可能性がある加盟国への訪問を、プーチン氏は回避せざるを得ないなど一定の効果がある。

 逮捕状は昨年3月17日にICC裁判官3人が出した。反発したロシア側に指名手配を受けたが、赤根氏は一歩も引かない姿勢を見せ「証拠があり必要性もあれば、どんな状況や政治的背景があっても出さなければならない」とした。