「拘置所医療の問題認めて」遺族

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共同通信
勾留中に判明したがんで死亡した相嶋静夫さんの写真を前に、問題提起する長男=11日

 外為法違反の罪に問われた社長らの起訴が取り消された「大川原化工機」の元顧問で、勾留中に判明したがんで死亡した相嶋静夫さん=当時(72)=の遺族が、拘置所の対応が不適切だったとして国に損害賠償を求めた訴訟の判決が21日、東京地裁で言い渡される。原告の長男は「拘置所医療の現状を社会に問題提起したい」と話す。

 相嶋さんは2020年3月、生物兵器製造に転用可能な装置を不正輸出したとして、大川原正明社長らと警視庁公安部に逮捕された。長男によると、潔白を主張した相嶋さんは勾留中に拘置所の検査で悪性腫瘍と判明。8時間の勾留停止を得て、大学病院で進行胃がんと診断されるも、保釈請求は却下された。