日銀、マイナス金利解除へ

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共同通信
東京都中央区の日銀本店

 日銀は19日、2日目の金融政策決定会合を開く。賃金と物価がそろって上がる好循環の実現が見込めることを確認し、大規模な金融緩和策の柱であるマイナス金利政策の解除を決める見通しだ。解除すれば2007年以来17年ぶりの利上げとなる。日銀は約11年に及んだ大規模緩和策の正常化に着手し、金融政策は歴史的な転換点を迎える。植田和男総裁が午後に記者会見し、決定内容を説明する。

 日銀は景気を刺激するため、マイナス金利政策で短期金利を低く抑えてきた。日銀はマイナス金利の解除後も急速な利上げはせず、緩和的な金融環境を維持する方針だが、金融機関が短期金利に連動する変動型の住宅ローンや企業の借り入れなどの金利を上げるかどうかが焦点となる。

 植田氏は好循環の実現が見通せる状況になれば、マイナス金利の解除を含む政策の正常化を検討する意向を示してきた。連合が15日、今春闘の平均賃上げ率が33年ぶりの高さとなる5.28%だったとの中間集計を公表し、日銀内で正常化開始の環境が整ったとの見方が広がった。