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共同通信
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【ニューヨーク共同】米国のトーマスグリーンフィールド国連大使は18日、宇宙空間に核兵器や大量破壊兵器を配備しないよう各国に求める決議案を日本と共に安全保障理事会へ提出する意向を表明した。宇宙の平和利用を定めた宇宙条約の順守を改めて確認するとしている。拒否権を持つ常任理事国ロシアは反対する考えを示し、採択できるかどうかは不透明だ。
上川陽子外相が議長を務めた18日の「核軍縮・不拡散」を協議する安保理閣僚級会合で、トーマスグリーンフィールド氏は「地球周回軌道上への核兵器配備は前例がない。危険で、受け入れられない」と訴えた。米国は、ロシアが宇宙空間で人工衛星を攻撃する能力を構築しているとみている。
ロシアのポリャンスキー国連次席大使はトーマスグリーンフィールド氏の発言を受け「現実離れしており、とても政治的だ」と指摘。核軍縮につながるとはいえないとして「米国のプロパガンダに過ぎない印象を持つ」と反対姿勢を示した。