22日付のニューヨーク・ポストによると、マンハッタン区で先週行われたドナルド・トランプ大統領に対する抗議デモで、ニューヨーク市警察(NYPD)の新しい自転車部隊が、結成後初となる大規模な群衆整理の任務に当たったという。
NYPDの戦略的対応部隊に所属する約50人の警官が乗った自転車は、歩道に上がったり、階段を下りたりできる高性能な「フジ・マウンテンバイク」。点滅灯が取り付けられており、道を開ける役割も果たす。関係者からは「1台の自転車で警官3人分の仕事ができる」、また「自転車に乗った警官のほうが、ヘルメットをかぶり警棒を持った警官よりも群衆からの敵意が和らぐ」との声もあった。
近年のソーシャルメディアの発展で人々を集結させることが容易となり、例えば56丁目と5番街に集まるデモの参加者に、ソーシャルメディアを通して「グランドセントラル駅に移動」と伝わった場合など、自転車なら先回りできるため便利だ。市では昨年の大晦日にも、少人数の自転車部隊が同区で警備に当たった。
自転車部隊はワシントン州のシアトル市警察で既に採用されており、大の自転車好きであるNYPDのジェームズ・オニール本部長が提唱していた。