1日付のニューヨーク・デイリーニュースによると、ニューヨーク市警察(NYPD)に所属するイスラム教徒の女性警官が、宗教を理由に職場で嫌がらせを受けたとして、このほどマンハッタン区の連邦裁判所に提訴した。
2006年からNYPDに勤務する原告のダニエル・アラムラニ巡査(38)は、07年に信仰をイスラム教に改宗した。08年にイスラム教徒の女性が着用するスカーフ「ヒジャブ」を着用して以来、上司や同僚から嫌がらせが始まったと主張。原告は、宗教による特別待遇として、NYPDからヒジャブの着用を認められたが、同僚から一緒に任務に就くのを拒否され、「テロリスト」や「タリバン」と呼ばれるようになった。原告が所属する労働組合の代表からも、ヒジャブの着用で上司から苦情があり、着用をやめたほうが良いと言われたという。
原告は、パトロールの任務が少なくなり、10年にパトロール任務を命じられた際には、上司から「パトロール中に自爆するなよ」とからかわれ、12年12月には、無理やりヒジャブを剝ごうとした同僚から、身体的な攻撃を受けた。15年11月には、NYPDの銃射撃場にいた写真を同僚にフェイスブックに投稿され、多くの中傷コメントを受けたという。