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共同通信
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養殖ノリの産地で知られる佐賀県が、のり販売の全国トップの座を2年続けて兵庫県に明け渡す見通しとなった。佐賀県有明海漁協の幹部が2日明らかにした。昨季は赤潮や少雨の影響で20年ぶりに首位から陥落。今季は少雨による栄養の不足で秋芽ノリが不作となったほか、1月上旬解禁の冷凍網の張り込み作業が遅れ、生産が伸びなかった。
3月末時点の全国漁連のり事業推進協議会の集計では、兵庫ののり販売は10億3306万枚、計220億円。佐賀県有明海漁協によると、2日に佐賀市で開かれた入札会では2097万枚が出品され、佐賀の販売は9億8623万枚、222億円となった。
佐賀の今季の入札会はあと1回の予定だが出品枚数が少なく、実質的に今回で終了の見通し。一方、兵庫では入札会があと3回計画されており、販売額でも追い抜かれるのはほぼ確実だ。
佐賀県有明海漁協の深川辰已参事は「雨がもう少し早く降ってくれれば、もう少し取れた」と話した。