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共同通信
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「職を辞そうと思う」。静岡県の川勝平太知事は2日、職業差別との批判が殺到した自身の発言を追及する記者団に対し、唐突に辞意を表明した。詳細な説明を求め追いすがる記者を振り切り、足早に知事室に戻った。
午後6時ごろ、川勝氏を囲んで取材が行われた知事室前には記者ら約30人が詰めかけた。冒頭、自身の発言について差別の意図はなかったと釈明。時折首をかしげながら記者の質問に応じた。
「ひとそれぞれ受け取り方があると思う」「一部が切り取られている」「不適切ではないと思う」。矢継ぎ早の追及に、持論を展開した。
記者との間で押し問答が続き、10分以上が過ぎたころ、突然辞職の意向を口にし、会見を打ち切った。知事室に向け「350万の県民に関わる話なので説明を」との声が響いた。
静岡市葵区の会社員山本和美さん(52)は「リーダーシップがあったのはよかったが、言葉がすぎるので、うまくやってくれればよかった」と残念がった。