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共同通信
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特定外来生物に指定されている「アライグマ」が東京都で捕獲されるケースが急増し、10年で約5倍の水準になっている。農作物への被害や生態系への影響も懸念される中、都や地元自治体は捕獲などの対策を進める。ただ被害が減る兆しは見えず、対応に苦慮している。
環境省によると、アライグマは北米原産で、ペットとして飼われていた個体が逃げたり、捨てられたりした結果、野生化した。雑食で環境適応能力や繁殖力が高く、東京都内では西部の丘陵地帯を中心に各地に広がっていったとみられる。
農林水産省などによると、2022年度のアライグマによる農業被害額は全国で約4億5千万円にも及ぶ。果樹や野菜、飼育中の鶏などが被害に遭うケースが相次いでいるという。また、絶滅の恐れがあるトウキョウサンショウウオなどを捕食した事例も確認された。
地元自治体の対策もさまざまだ。青梅市などは、アライグマの駆除を希望する住民らに捕獲器の設置事業を実施。府中市などは農業被害が出たり、住宅に侵入されたりした場合に相談するよう呼びかけている。