日米、部隊の指揮統制を強化

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共同通信
首脳会談で握手を交わす岸田首相(左)とバイデン大統領=10日、米ホワイトハウス(共同)

【ワシントン共同】岸田文雄首相は10日午前(日本時間10日深夜)、米ワシントンのホワイトハウスでバイデン大統領と会談した。日本政府によると、共同声明で両首脳は自衛隊と在日米軍の連携強化に向け指揮・統制枠組みの見直しで一致。部隊の運用性向上が見込まれる一方、米軍との一体化が強まるとの懸念が出そうだ。声明には日米間の投資拡大を歓迎し、半導体や人工知能(AI)といった新技術での協力を促進すると明記した。

軍事大国化する中国を念頭に抑止力強化を図る狙い。世界的な課題に協力して取り組む「グローバル・パートナー」としての日米同盟もアピールする。首相には11月の米大統領選後をにらみ、日米関係を安定化させる思惑もありそうだ。日本の首相が国賓待遇で訪米したのは9年ぶり。

日米両政府は、日本が陸海空3自衛隊を一元的に指揮する「統合作戦司令部」を2024年度末に発足させるのに伴い、在日米軍も体制を強化し、即応性を持たせる方針。同盟の情報収集、警戒監視能力も高める。