8日付のニューヨーク・タイムズによると、陸、空、海路全てのハブであるニューヨーク州では、専門家らが日々100種類以上の侵入外来種と闘い続けており、アンドリュー・クオモ知事はこのほど、外来種を根絶する方法を提案する団体に対し200万ドル(約2億2600万円)の補助金を出すと発表した。
州は、航空機の車輪や大型船のバラスト水などを媒介に外来種が持ち込まれる件数が全米で最も多い。外来種の分布は植物や昆虫から魚、鳥、コケ類、カビ、真菌類と多岐に渡り、専門家らを悩ませる外来種には繁殖力の強いゼブラ貝やオークの木を枯らす菌類などがあり、州では対策費として昨年1年間で1200万ドル(約13億6千万円)を支出した。
侵入外来種との闘いの歴史は長く、一旦住み着くと根絶は難しい。中国などが原産のツヤハダゴマダラカミキリは1996年に州内で発見されてから全米の広葉樹を食い荒らし、1860年代にフランスからやってきたマイマイガも多くの樹木を枯らしている。
昨年末には、ブルックリン区とサフォーク郡でオークがかかる根絶法のない病が発見され、被害の拡大を食い止めるために全てのオークが伐採される事態になったという。