中絶規制でトランプ氏批判

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共同通信
12日、米アリゾナ州で演説するハリス副大統領(ロイター=共同)

 【ワシントン共同】米民主党のハリス副大統領は12日、11月の大統領選で激戦州となる西部アリゾナ州で演説した。同州で人工妊娠中絶の厳格な規制が進んでいるのは、共和党のトランプ前大統領が在任中に連邦最高裁に保守派判事を送り込んだせいだと批判。トランプ氏が返り咲けば「規制と苦痛が増え、自由がなくなる」と訴えた。

 中絶規制の是非は大統領選の主要争点となる。バイデン大統領と共に再選を目指すハリス氏は、民主党こそが女性の生殖の自由と中絶の権利を擁護するとアピールし、支持拡大を図った。

 アリゾナ州最高裁は9日、人工妊娠中絶をほぼ全面的に禁じた160年前の州法の効力を認める判断を下した。2022年に連邦最高裁が中絶を憲法上の権利だと認める「ロー対ウェード」判決を覆したことを根拠にした。

 トランプ氏は連邦最高裁を保守化させ、ロー対ウェード判決が覆ったことを実績としている。ハリス氏は演説で「誰が責めを負うべきか理解しなければならない。トランプ前大統領だ」と名指しで非難した。