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共同通信
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【ワシントン共同】日米との3カ国首脳会談で防衛協力の合意を取り付けたフィリピンのマルコス大統領が12日、共同通信を含む同行記者団とワシントンで会見した。中国寄りだったドゥテルテ前大統領について、南シナ海問題で中国と密約を交わしていたことが明るみに出たとして非難した。
ドゥテルテ氏は11日に記者会見し、マルコス氏の米国への接近は「とても危険な傾向だ」と批判。中国と戦争はできず、話し合うことが大統領の仕事だと訴えた。中国との攻防が続く南シナ海のフィリピン軍拠点の老朽艦について、補修資材を持ち込まず現状を維持するとの密約の存在を示唆した。
マルコス氏は、密約によって「フィリピンは不利な立場に置かれており、状況を明確にしてもらう必要がある」と強調。文書に記録せず意図的に隠していたと批判し「他国との合意は国民に知らせるべきだ」と述べた。
在フィリピン中国大使館は12日、日米比の3カ国首脳会談について、冷戦思考によって「排他的なグループを急いでつくり上げた」と反発した。