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共同通信
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【ブリュッセル共同】国際司法裁判所(ICJ、オランダ・ハーグ)は24日、パレスチナ自治区ガザ最南部ラファで限定的な地上作戦を続けるイスラエルに対し、ラファ攻撃の即時停止などを命じる仮処分(暫定措置)を出した。仮処分を受けて講じた措置を1カ月以内に報告するよう求めた。南アフリカが今月10日に請求していた。
暫定措置には国際法上の拘束力があり、イスラエルに対する国際的な圧力が強まるのは必至だ。だが強制的に執行する手段はなく、イスラエル軍に戦闘を停止させるのは困難とみられる。
イスラエルがラファで地上作戦を始める前の2月、ICJは地上侵攻停止を命じるよう求めた南アの請求を棄却した。南アは2月と「状況が変わった」としており、その主張への判断が焦点となっていた。
ICJはラファの「人道状況が悪化している」と指摘し、イスラエルが取っているラファでの対応が十分ではないとの認識を示した。
南アは仮処分申請で、イスラエルがエジプトとの境界にあるガザ検問所を掌握したことで「人道物資の輸送が遮断されている」と指摘した。