日中首相、水産物輸入停止協議へ

05/26/2024

　【ソウル共同】岸田文雄首相は26日、中国の李強首相と韓国・ソウルで初会談する。東京電力福島第1原発の処理水海洋放出を受けた中国による日本産水産物の輸入停止措置撤廃を要求。中国による台湾周辺での軍事演習に懸念を伝える見通し。李氏との間で応酬になる可能性がある。意思疎通の継続では一致するとみられる。

　両氏は昨年9月にインドネシアでの国際会議の際に立ち話をしたが、正式な会談は初めて。昨年8月の処理水放出に中国が反発したことをきっかけに冷え込む両国関係の改善につなげられるかどうかが焦点となる。

　岸田首相は会談で、処理水放出を巡り、中国に科学的根拠に基づく対応を求める方針。日中専門家間の対話など今後の対応についても議論したい意向だ。

　台湾海峡の平和と安定の重要性を伝達。沖縄県・尖閣諸島周辺の中国船による領海侵入に反対し、東シナ海の日本の排他的経済水域（EEZ）に中国が設置したブイの撤去も求める方針。中国で拘束された邦人の早期解放を改めて訴える。