21日付のニューヨーク・タイムズによると、同日クイーンズ区にある屠殺場から雄の黒牛が脱走し、約2時間半にわたり付近を逃げ回ったという。
ニューヨーク市警察(NYPD)によると、この黒牛は午前10時ごろ、同区ジャマイカにあるアジズ屠殺場から逃げ出した。所有者や屠殺場の従業員が後を追い、捕獲を試みたが失敗。それから約20分後、ジャマイカ駅付近の住人から「牛がうろついている」とNYPDに通報があった。
警官が駆け付け、麻酔銃でこの黒牛にダート(矢)を数発打ち込んだが、引き続き逃げ回り、地元テレビ局のヘリコプターもうろつく黒牛やその後を追い掛けるパトカーなどの映像を捉えている。
黒牛はジャマイカ駅から約2マイル(約3.2キロメートル)離れた空地に追い込まれたが、そこでも捕まることはなかった。しかし、麻酔がやっと効き目を発揮した午後12時20分ごろ、もう半マイル(約800メートル)離れた路上に座り込んだ。
ニュージャージー州の動物保護団体がこの牛を引き取ることに同意したため、市の職員がブルックリン区のイーストニューヨークにあるシェルターに移送したが、同午後1時50分に死んでいるのが確認されたという。