日本人墓地、先達に思いをはせる
メモリアルデーに墓参会
ニューヨーク日系人会(JAA)はメモリアルデーの27日、クィーンズ地区にあるマウント・オリヴェット墓地内にある日本人墓地で、恒例の墓参会を行った。悪天候が懸念されたが、温かい日差しのなか、前日にNY育英学園児童たちにより清掃された日本人墓地において、参列者は、焼香と記念碑への献花を行い、先達に思いをはせた。
カート・ライNY仏教界住職、スタンリー・ウェイン日米合同教会牧師がお言葉を述べ、その後に挨拶をおこなった岡田雅彦ニューヨーク日本人学校校長は、「本日、子供たちを連れてこられなかったのは、非常に残念だが、子供たちにも、常々今の状況があるのは、先達が多くの苦労を通じて成し遂げてきたニューヨークでの基盤の上に成り立っていることをよく理解し、この伝統を受けついでいってもらいたい」と述べた。
日本人墓地は、JAAの前身である「紐育日本人共済会」が1912年に2500ドルで購入。以降、毎年墓参会がおこなわれている。「紐育日本人共済会」自体は、ニューヨーク市から認可を受けて開業した初の日本人医師である高見豊彦博士を中心に、「日本人墓地の購入と日本人の相互扶助」を理念に、1907年に設立。その後、ニューヨーク日本人社会における在留邦人の公共機関の必要性から、「日本人共済会」を吸収合併する形で、1914年に高峰譲吉博士を会長として、高見博士が副会長の一人となり、「紐育日本人会」が設立された。
(編集部)