23日付のDNAインフォによると、トランプ大統領が22日、自認する性に応じたトイレの使用を認めるトランスジェンダー(心と体の性が一致しない人)保護政策の撤回を発表したことを受け、ニューヨーク市は同日、これには従わず、トランスジェンダーの保護を継続していく立場を明確にした。
ノースカロライナ州で起きた裁判を受け、オバマ前大統領政権は2016年、トランスジェンダーの生徒を保護するための連邦指針を発行したが、市ではその2年前から同様の規則が存在していた。市が定めた指針には、生徒に自認する性に応じたトイレやロッカールームの使用を認めることや、トランスジェンダーを表す代名詞、服装規定やスポーツに関する問題への取り組み方などが明記されている。また、学校職員は生徒がトランスジェンダーであることが分かる情報を漏えいしてはならず、各校は、生徒が望む名前と性別の使用を許可しなければならないとしている。
ニューヨーク州教育局でも15年に、トランスジェンダーの生徒の保護を含む指針を定めている。教育長官のベッツィー・デボス氏は、「連邦政府でなく、州や市、地域、家庭単位で解決するべき問題である」との声明文を発表している。