26日付のニューヨークタイムズによると、ニューヨーク市長選挙の予備選が約6カ月後に迫る中、ビル・デ・ブラシオ市長に対抗できる、知名度や政治的基盤を持つ有力な候補者が現在現れていないという。
同じ民主党であるニューヨーク州のアンドリュー・クオモ知事と頻繁に対立を繰り返す市長の支持率は、約8カ月前、50%以下に低迷し、資金集めを巡る疑惑の捜査により、数週間のうちに市長や幹部職員が起訴される可能性も浮上している。このように対立候補に有利な条件は揃っていても、市で現職市長に勝利するのは容易なことではなく、過去50年間に1期を務めた現職市長が対立候補に敗れたのは、エイブラハム・D・ビーム氏がエドワード・コッチ氏に敗れた1977年と、デイビッド・ディンキンズ氏がルドルフ・W・ジュリアーニ氏に敗れた93年の2回だけであるという。
デ・ブラシオ政権は、急増するホームレスの対応には悪戦苦闘しているが、低い犯罪率を継続させ、低所得者向け住宅など弱い立場にある人々のニーズに対応する新計画を実行し、トランスジェンダーや移民の保護に尽力することで、黒人やヒスパニックの支持率が高く、白人層からの支持が低い傾向にあるという。