2月28日付のニューヨーク・タイムズによると、ニューヨーク市の観光マーケティング機関NYC・アンド・カンパニー(NYC&CO)は同日、トランプ大統領の政策や過激な発言のあおりを受け、過去7年間で初めて、市で外国人観光客の減少が予想されると発表した。
市は全米内で最も外国人観光客に人気のある都市。2008年ごろの不況以後、観光が市の安定した経済的成長を支えてきた。しかし、トランプ大統領が昨年11月に選出されてから、市を訪れる外国人観光客の数が減少しているという。市には16年、1270万人が訪れているが、今年は30万人の減少が見込まれ、結果、約6億ドル(約680億円)の経済的損失を被ることになるという。
NYC&COの代表は、「観光客が17年の旅行計画を立てようとする時期に、大統領の言動があった。それは米国のホスピタリティに対する認識を変えた」と批判した。市のみならず、全米の他都市への数も減少傾向にあり、米国行きの航空券やホテルのオンライン検索数は、大統領就任式後に急速に減少し、イスラム圏7カ国からの入国禁止令後にさらに減ったという。