G7、中国の海上威圧行動を議論

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共同通信
G7サミットの招待国を含めた拡大会合前に、アルゼンチンのミレイ大統領(手前左)と握手する岸田首相=14日、イタリア南部プーリア州ファサーノ(共同)

 【ファサーノ共同】G7は14日午前、イタリア南部プーリア州ファサーノでサミットの2日目の討議を行った。東・南シナ海での中国による威圧的行動に関し議論。法秩序を重視した「自由で開かれたインド太平洋」の実現に向けた考えを共有し、中国による過剰生産にも懸念を表明する。AIや移民問題も協議する。一連の討議終了後、成果をまとめた首脳声明を採択する。

 中国による沖縄県・尖閣諸島周辺での領海侵入や南シナ海でのフィリピン船への妨害行為を巡り「力や威圧による一方的な現状変更の試みに強い反対」の姿勢を示す。台湾海峡の平和と安定の重要性も再確認する。同時に中国と建設的かつ安定的な関係を構築する必要性も申し合わせる。

 中国政府は国内企業に巨額の補助金を出してEVや太陽光パネルなどを大量生産させている。こうした過剰生産は公平な競争を妨げ、世界経済に悪影響を及すと指摘されている。

 AIを巡り、人間中心のデジタル変革を追求する方策を検討。軍事分野での利用に関し、一定のルール共有を目指す。