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共同通信
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東京都知事選の選挙ポスター掲示板に、同一のポスターが多数張られる事態が起きている。街頭では「選挙を愚弄している」「政策が伝わってこない」と批判の声が上がる。政治団体「NHKから国民を守る党」が、団体に寄付をした人のつくったポスターを、掲示板に張る活動をしていることなどが影響しているとみられる。
都知事選には56人が立候補。告示日の20日夜、東京・秋葉原付近の交差点に設置された掲示板には左右2列ずつ、下1列に同じポスター計24枚が並び、「凹の字」形に掲示板を埋め尽くしていた。
足を止めた男性会社員(50)は「何これ?と思った。これが問題ないなら何でもあり。政策も全く伝わってこない」とあきれ顔。東京都新宿区の40代女性も歌舞伎町で、秋葉原付近とは別の人物のポスターが並ぶ掲示板を目にした。「悪ふざけが過ぎる。候補者以外に焦点が当たってしまい、本来の選挙にならないのではないか」と話した。
インターネットでは「掲示板ジャックに反対します」と題した署名活動が始まり、20日時点で2万7千筆を超えた。