タイプXの負担増、最大77億円

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共同通信
2025年大阪・関西万博の会場=大阪市の夢洲

 2025年大阪・関西万博の自前建設型海外パビリオン「タイプA」の建設が遅れている問題で、日本国際博覧会協会(万博協会)が負担増を最大約77億円に上ると見込んでいることが分かった。協会が建設を代行する簡素型「タイプX」への移行が進まないのが要因。引き取り手のないタイプXは、複数国が共同使用する「タイプC」や休憩所に転用する。関係者が24日、明らかにした。

 今回の負担増分は会場整備費の枠内で収まらない場合、予備費130億円からの支出を検討する。27日の万博協会理事会で協議する。

 税金が投入される万博の会場整備費は、当初比1.9倍の最大2350億円まで上振れしている。タイプXは入居する国から建設費を事後回収する仕組み。

 タイプAを希望する51カ国中、建設業者が決まっていないのは19日時点で11カ国。これらの国がタイプAを断念した場合に備え、9棟のタイプX建設を決めたものの、各国が独創的デザインのタイプAによる出展にこだわる状況が続く。ブラジル、アンゴラなど3カ国がXへの移行を決定した。